自動車レースの最高峰といわれるF1やGP2、フォーミュラ・ニッポンへと続くレースカテゴリー、それがフォーミュラ3(F3)だ。
F3はイギリス、ユーロ、そして日本など国ごとにシリーズ戦が行なわれるものの、FIAが定める統一レギュレーションによって規定されたマシンで争われる、いわばインターナショナルカテゴリーである。若手ドライバーの登竜門カテゴリーとしてのF3の位置付けは、過去に多くのF1ドライバーたちが各国のF3シリーズから巣立って行ったことからもうなずけるが、その戦いのレベルは各国シリーズとも非常に高く、ジェンソン・バトンや佐藤琢磨など、F3からダイレクトにF1へステップアップ。2007年のF1において注目されたルイス・ハミルトンや中嶋一貴もF3から輩出されたドライバーである。
F3レースで使用されるマシンは、FIA公認を受けたイタリアのダラーラ社製が主に占め、年間5000台以上生産されFIA公認を受けた量産エンジンをベースにチューニングされた直列4気筒2000ccまでのレーシングエンジンを搭載したもので、シリーズごとに異なるコントロールタイヤを履く。エンジン出力は26mmのエアリストリクターによって制限されているものの、最高出力は210馬力前後。国内ではホンダ、トヨタ、ニッサン、海外ではメルセデスなどの各国自動車メーカーがベースエンジンを供給しており、統一レギュレーションとはいえ非常にバラエティーに富んでいるカテゴリーといえるだろう。
こうした統一レギュレーションで運営される国際カテゴリーであるF3だけに、マールボロ・マスターズやマカオGPなどで毎年各国シリーズのトップコンテンダーが同じ土俵で戦う“世界一決定戦”も開催され、多くの名勝負を生んできたのに加え、近年は日本人ドライバーの活躍も目覚しく、ヨーロッパはもとより国内でも注目のレースカテゴリーとなっている。
F1同様イギリスで50年に誕生したとされるF3の日本上陸は79年。この年スタートした全日本F3選手権は、2008年で30周年を迎えるという長い歴史を持つシリーズだ。現在では各国のF3において1大会2レース制が導入されるケースがほとんどで、これは発展途上である若手ドライバーに、より多くのレース経験を積ませることを主眼としている。
また30周年を迎える2008年より、全日本F3選手権が使用するマシンに対して1世代旧型のマシンを使用し、ワンメイクエンジンを採用することによって、低コストで参加が可能となったF3ナショナルクラスが新設された。そのことによって全日本F3選手権は2クラスが混走することによってさらなるシリーズの活性化が実現されている。
近年の全日本F3選手権は輩出される若手ドライバーのレベルが年々向上し、世界に通じる国内有数のカテゴリーへと着実な成長を遂げた、といえるだろう。 |